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製品情報

バッテリ模擬電源装置 YRD-BSシリーズ

  • バッテリ模擬電源装置YRD-BS
  • YRD-BSシリーズは車載インバータなどの開発において実バッテリを置き換えることが可能なバッテリ模擬電源(バッテリシミュレータ)です。

特徴

バッテリ模擬電源装置とは
バッテリ模擬ソフト画面

バッテリ模擬ソフト画面

実バッテリでの試験イメージ

従来の実バッテリを使用した試験では事前にバッテリの充電が必要です。繰り返しの使用で劣化した場合は交換も必要です。また試験対象に応じて定格の異なるバッテリを複数準備する必要もあります。これらの理由により試験の再現性低下やコスト上昇が心配です。

模擬バッテリYRD-BSでの試験イメージ

バッテリ模擬電源の導入により再現性のある安定した試験が可能になります。充電時間も不要で劣化の心配もありません。また設定により色々な定格のバッテリを模擬することが可能です。こららの理由から試験時間やコストが大幅に低減します。

さらに付属のパソコンアプリ「バッテリ模擬ソフト」との連携によりI-Vカーブ模擬や内部抵抗と開放電圧に基づく模擬が可能です。さらに模擬バッテリに充電率(SOC)の概念を加えて「フル充電」と「電池切れ」の状態で異なるIVカーブを設定し、より実際のバッテリに近い模擬を行うことも可能です。また電源としては新開発のデジタル制御エンジンCIC(コモンインバータコントローラ)により全制御が完全にデジタル化されており出力範囲全域で高速高精度で安定した性能が得られます。

I-Vカーブ模擬(電流電圧指定)

バッテリの基本特性であるI-Vカーブを模擬します。I-Vカーブデータは最大200ポイントの電流、電圧値ペアで記述します。データ数が少ない場合も補間演算により電流の変化に対し電圧の急変は発生しません。模擬バッテリの直並列数を指定して単セルのデータを基に大容量(モジュール・パック)バッテリの模擬を行うことも可能です。

I-Vカーブ模擬(電流電圧指定)
I-Vカーブ模擬(SOCによる可変)

実際のバッテリに近い模擬を行うためにSOC(充電率)毎に異なるI-Vカーブを設定可能です。「SOC」は積算電流と初期容量設定により0~100%(フル充電)で算出され模擬バッテリーに接続した負荷の状態(力行/回生)により増減します。最大100ポイントのSOCが記述可能です。データ数が少ない場合も補間演算によりSOCおよび電流の変化に対し電圧の急変は発生しません。

I-Vカーブ模擬(SOCによる可変)
It-Vカーブ(内部抵抗、開放電圧)

バッテリの内部抵抗と無負荷時の電圧(開放電圧)を指定してバッテリを模擬するモードです。SOC(充電率)毎に異なるIt-Vカーブを設定可能です。

It-Vカーブ(内部抵抗、開放電圧)
IVカーブのリアルタイム視覚化が可能です

IVカーブが画面上にわかりやすく表示されます。現在の電圧、電流、電力が動作点として表示され負荷状態に応じてリアルタイムで移動します。
(模擬中のフラッシュ動画はここをクリック)

IVカーブのリアルタイム視覚化
データ記録(ログ)が可能です

現在の電圧、電流、電力が指定の時間間隔(最小0.1秒~)でファイル記録可能です。CSV形式で保存されます。

高精度な単体の直流電源としても使用可能です

模擬をオフして高精度な回生型直流電源としてもご使用可能です。

電源リミッタにより安全に使用可能です

電圧、電流、電力の各リミッタにより電源の動作範囲は常に制限されています。リミッタを適切に設定することで負荷にダメージを与えず安全に試験が可能です。リミッタはIVカーブ模擬時、直流電源モード時いずれの場合も有効です。

少容量(4kW)から大容量(250kW)まで必要なスペックで製作いたします

弊社のUPS、周波数変換器などの交流インバータ製品と主回路部品を共通化し流用することにより短納期で製作することが可能になりました。電圧、電流、電力の各スペックはご要望に合わせて設計することも可能です。専用設計されたコンパクトな筐体は省スペースですがご要望により幅広、縦長など設置空間に応じたカスタマイズも可能です。また量産試験設備に向けて複数チャンネル運転などにも対応可能です。

新開発、デジタル電源制御ボードCIC(コモンインバータコントローラ)使用

CIC(コモンインバータコントローラ)デジタル制御電源のために開発されたCIC(コモンインバータコントローラ)を使用しています。IVカーブテーブル、データはLAN経由でCICにダウンロードされて電源側で演算処理を行うため応答遅れは最小化されています。

用途

  • 車載インバータの開発試験用
  • バッテリを使用した機器の量産試験用
  • 直流安定化電源としてのご使用

仕様

型式(は最大出力電圧/
は最大出力容量)
電圧仕様 電流仕様 容量 その他
YRD---BS 0~750V ±1000A 0~300kW カスタム可能

↑型式をクリックすると詳細仕様がご覧いただけます。

YRD-BSシリーズ

特注仕様は型式の末尾に“X”が付きます。
特殊仕様製作いたします。お問い合わせはこちらから

仕様/型式 YRD-BS
定格電力 10/35/50/75/100/150/200/250/300kW
電圧設定 定格 0~750V ※1
(バイボーラオプション時は0~±同上の電圧値まで可能)
範囲 定格電圧に同じ
適用 CVモード設定値、および電圧リミッタ設定値
分解能 定格電圧÷30,000、 設定桁数は0.000Vに固定
確度 設定値×0.1%±(定格電圧×0.04%)
リップル 定格電圧×0.1%rms以内
センシング 電圧降下補償センシング端子有り
電流設定 定格 ±1000A ※2
範囲 定格電流に同じ
適用 CCモード設定値、および電流リミッタ設定値
分解能 定格電流÷30,000、設定桁数は0.000Aに固定
確度 設定値×0.1%±(定格電流×0.05%)
リップル 定格電流×0.1%rms以内
電力設定 定格 10/35/50/75/100/150/200/250/300kW
範囲 定格電力に同じ
適用 CPモード設定値、および電力リミッタ設定値
分解能 設定桁数は0.000kWに固定
確度 設定値×0.5%±(定格電力×0.1%)
電圧計測 範囲 ±定格電圧×105%
分解能 計測範囲÷31,500、表示桁数は0.000Vに固定
確度 読取値×0.1%±(計測範囲×0.02%)
電流計測 範囲 定格電流×105%
分解能 計測範囲÷31,500、表示桁数は0.000Aに固定
確度 読取値×0.1%±(計測範囲×0.03%)
電力計測 範囲 電力計測は電圧計測×電流計測のデジタル演算による。
分解能 表示桁数は0.000kWに固定
積算電流、積算電力 直流出力を積算します。±0.00Ahおよび±0.00kWh表示
計測値更新レート 100ms
動作設定 モードと設定値 CV(定電圧)モード およびCV設定値
CC(定電流)モード およびCC設定値
CP(定電力)モード およびCP設定値
リミッタ設定 電圧、電流、電力に上下限のリミッタ設定値有り
設定値とリミッタ設定の関係 モードと設定値に関係なく常にリミッタ値で定電圧、定電流、定電力動作
制御方式 フルデジタル制御による電流フィードバック制御
電流応答時間 2ms(min)/10ms以下
通信インターフェイス RS-232C/RS-485出荷時選択、イーサネット(10/100Mbit)、オプションにてCAN選択可
入力電源 相数 単相2線/三相3線
電圧 200/220/400/440V±10%
周波数 50/60Hz
力率 0.95以上
電流歪率 5%以内(定格時)
効率 充電、放電とも90%(typ)/83%以上
保護 直流(過電圧/低電圧/過電流)、入力(過電圧/低電圧/周波数異常)、過熱、
外部警報入力、非常停止
環境 周囲温度 0~40℃
周囲湿度 35~85%RH

※1 750V以上はご相談下さい。
※2 1000A以上はご相談下さい。

回路ブロック図

回路ブロック図

使用上のお願い

消耗品交換・メンテナンスの実施について

消耗品交換や定期点検、メンテナンスは当社にて承ります。
最寄の営業所にお問い合わせいただくか、こちらのページからお問い合わせ下さい。

搬入・据え付け

製品のお納めは、原則「国内指定場所 車上渡し」とさせていただきます。荷降ろし以降の作業はお客様にて実施願います。
→時間指定配送、荷降ろし、工場立会試験、現地試運転などの作業は別途お見積もりのうえ当社にて承ります。ご注文の際にお申しつけください。

定期点検・部品交換

定期点検・部品交換について

本製品の期待寿命は定期的な点検・部品交換を実施して約15年です。
期待寿命は使用環境や運転状況により変化しますので、安全に長くご使用いただくためにも定期的な点検・部品交換の実施を推奨致します。

  • 定期点検:毎年(推奨)
  • 部品交換:5年周期
    ※部品交換の際は、定期点検も実施致します。

交換推奨部品例

※部品寿命は環境(温度・塵埃等)により大きく左右されます。